リモートワーク成功の鍵と実践ポイント

J.その他人事の仕組み

このサイトは、ビジネスの成功に貢献したいと思っているHRのプロフェッショナルと組織マネジメントをより効果的に行いたいと思っているリーダーに対して、私の経験を共有することでお役に立つことを目指しています。

今回は、リモートワークについて書いてみたいと思います。リモートワークは、パンデミックの影響で急速に普及し、多くの企業がこの新しい働き方に適応しています。その中で、リモートワークのデメリットが経験されるようになったり、出社比率をどのくらいにするのかという議論が行われるようになってきたりしています。

私は、リモートワークを、今まではオフィスに出社しなければ仕事ができなかったところから、テクノロジーの進歩によって、オフィス以外の場所でも仕事ができるようになってきたことから生まれてきた働き方ととらえています。そのため、私は、リモートワークの主な目的は、「パフォーマンスを最大化するために最適な場所を個人が選択できることで、パフォーマンスを高めビジネスの成功に貢献する」ことだと考えます。リモートワークを成功に導くためには、いくつかの重要な要素を押さえる必要があります。その成功に向けた具体的な方法について、「タスクマネジメント」、「セルフマネジメント」、「上長のサポート」、「人事のサポート」の観点で議論していきます。

 

タスクマネジメント

リモートワークにおいて、タスクマネジメントは非常に重要です。従業員が自らいつまでに何を行うかを決め、成果を出せるように進捗に基づいて自ら調整できることが求められます。リモートワークでは、対面でのコミュニケーション機会が減るため、個人の自律性が一層重要になります。自らタスクの進捗を管理し、自律的に業務を進めることが求められます。その能力があることで、業務の遅延や誤りを防ぎ、より高いパフォーマンスを発揮することが可能になります。

例えば、週ごとにタスクをリストアップし、締め切りを設定することで、進捗を把握しやすくなります。また、タスクの優先順位を明確にすることで、効率的に業務を進めることができます。自律的にタスクを遂行する上で必要なスキルについても自ら学んでいくことで、より良い成果を出すことにつながります。自律的なタスクマネジメントは、リモートワークにおいて成功するための基盤となります。

 

セルフマネジメント

リモート環境では、セルフマネジメントも欠かせません。自身のモチベーションや感情に気付き、それらをコントロールする能力が重要です。モチベーションや感情は、継続的に高いパフォーマンスを出す上で大切な要素になります。

皆がオフィスに出社している状況では、上長をはじめ周りの人が、モチベーションが落ちていたり普段と違う様子であったりしたことに気付いてくれて、声をかけてくれたり対応をしてくれたりするでしょう。しかし、リモートワークでは、自らのモチベーション管理や感情のコントロールは自ら行う必要があります。そのためにも、まずは自分の今の状態を自ら認識できることが重要です。認識することによって、どのように対応する必要があるのかを考えることができるようになります。

例えば、定期的な休憩を取り入れたり、リモートワークスペースを整理整頓したりすることで、集中力を高めることができます。また、適度にマインドフルネスを実践することも今の状態に気付くことにつながります。リモートワークにおいて自己管理能力を高めることは、パフォーマンスを向上させる鍵となります。

リモートワーク環境では、働く場所の自由度が高まる一方で、健康管理を意識的に行うことで、より良い働き方を実現できます。長時間座って仕事をすることが多くなることもあり、身体的な健康に気を配る必要があります。身体の健康が損なわれると、パフォーマンスも低下しやすくなってしまいます。また、メンタルヘルスも重要な要素であり、ストレスを適切に管理することが必要です。そのために、定期的なストレッチやウォーキングを取り入れることで、身体の疲労を軽減することができます。

 

上長のサポート

上長は、チームメンバーの特徴を理解し、サポートする役割を果たします。リモート環境では、チームメンバーの個性や働き方の好みを理解し、それぞれに適したサポートを提供することが重要です。例えば、Extrovert(外向)の傾向が強い人は、他者との交流からエネルギーを得ることが多いため、リモートワークではオンラインでのコミュニケーションの機会を意識的に設けることで、パフォーマンスを維持しやすくなります。一方、Introvert(内向)の傾向が強い人は、静かな環境で集中することで高い生産性を発揮することが多いため、リモート環境は彼らの長所を活かす良い機会となることがあります。どちらの特性も、適切な環境とサポートがあればリモートワークで大きな成果を上げることができます。そのため、メンバーそれぞれの特性を尊重し、彼らがパフォーマンスを発揮できる環境を整えることが重要です。チームメンバーが安心して業務に取り組める環境を整えることで、全体のパフォーマンスを向上させることができます。

意識的にオンラインでのコミュニケーション機会を設けたり、柔軟に上長に相談できる環境を整えたりすることが重要です。また、定期的に対面でのミーティングを設定し、上長である自分や他のメンバーと直接コミュニケーションがとれる機会を作ることも効果的です。それぞれの頻度については、パフォーマンスの状態や、ExtrovertやIntrovertの傾向を含めたメンバーの個性を考慮して決めていきます。そのメンバーと直接話して頻度を決めていくことも重要です。上長が積極的にサポートすることで、リモートワークの環境でも高いモチベーションとパフォーマンスを維持することが可能です。

 

人事のサポート

人事部門もリモートワークを成功させるためには重要な役割を果たします。Center of Expertiseの担当者は、リモートワークの目的を明確にし、その目的を達成できるように中身を設計する必要があります。HRビジネスパートナーは、担当部門において、リモートワークの仕組みの意図が正しく理解されて運用されるようにリードします。従業員の意見を取り入れたディスカッションやワークショップなど、正しい理解を深めるための場を設けたり、エンゲージメントサーベイの結果や離職率、ビジネスリザルトなどのハードデータを適切に活用したり、日々の観察を活かしたりして、適切なアクションを取ることが重要です。人事部門が関係者を適切に巻き込みながらリモートワークの仕組みを正しく設計し、運用されるように積極的にリードすることで、従業員のパフォーマンスを最大化し、ビジネスの成功に貢献することができます。

 

まとめ

今回は、リモートワークについて述べました。リモートワークを効果的に運用するためには、タスクマネジメント、セルフマネジメント、上長のサポート、人事のサポートが重要です。それぞれの要素が効果的に機能することで、従業員のパフォーマンスを最大化し、ビジネスの成功に繋げることができるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。今回の記事が、少しでも多くの人々の参考になれば幸いです。なお、この記事は私の個人的見解であり、所属組織とは関係ありません。

皆さんは、リモートワークをどのように活用していますか?

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