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今回は、ミーティングについて書いてみたいと思います。皆さんは、会議をどのように行っているでしょうか。会社での会議というと、「会議が長い」、「何のために行っているのかよくわからない」、「参加者が多い。自分が呼ばれている理由が分からない」、「発言する人が限られていていまいち盛り上がらない」などの否定的なことをも良く耳にします。
会議をより効果的に行うポイントについて議論していきたいと思います。まず会議前に行うポイントについて書き、次に会議中のポイント、最後に会議が終わった後のポイントについて述べていきます。
会議前に行うポイント
その会議を開催する前に行うこととして、まずはその会議の目的を明確にします。「何のためにその会議を行うのか」について明らかにします。例えば、会議の目的を「提案内容をより良くするために、関係者からフィードバックをもらう」であったり、「提案内容について、関係者と合意する」であったり、「実施内容を関係者に知ってもらう」であったりのように設定します。もちろん、他にもあるでしょう。
目的を明確にしたら、次に成果物を明らかにします。その会議が終わったらどのような成果物を出す必要があるのかについて考えます。例えば、「提案内容をより良くするために、関係者からフィードバックをもらう」という目的の場合には、「提案内容をより良くするためにつながるフィードバック」が成果物になります。「提案内容について、関係者と合意する」という目的であれば、「関係者との合意」になるでしょう。「実施内容を関係者に知ってもらう」という目的であれば、「関係者が実施内容を理解していること」という成果物が考えられます。
目的や成果物を明確にした後は、参加者を特定します。その目的や成果物を得るためには、誰を会議に召集するのが良いのかについて考えます。参加人数は、目的や成果物の内容によって異なると思いますが、意見交換をしたり意思決定をしたりする場合には、できる限り少ない方が実現しやすいでしょう。情報共有の場合は、共有の程度にもよりますが、人数が多くても可能な場合が多いと考えられます。
参加者が特定できたら、会議の時間や手段を考えます。参加する人々を思い浮かべ、その人々と会議の目的や成果物を得るためには、どのくらいの時間が妥当かを考えます。私は、会議の時間は30分を一つの単位に考えています。基本は30分で終了できるように考え、30分で目的や成果物を得るのは難しいと判断したら、1時間や2時間のようにのばしていきます。しかし、できる限り30分以内に終了できるように考えます。私の経験では、時間についてはマインドセットによるところも結構大きいと感じています。以前は1時間を基本に行っていました。1時間を基本にしていた時は、ミーティングにかかっていた時間はほぼ1時間でした。それよりも早く終了することの方が少なかったです。一方で、最近は同様の目的・成果物のミーティングでも30分を基本としています。すると、今まで1時間かかっていたのが当たり前だったところが、30分で終了できるようになりました。「30分で目的と成果物を得る!」と決意して取り組むことも重要なようです。
手段については、大きくはオンラインで行うのか、オフラインで対面で行うのかについて考えます。その参加者で、その会議の目的や成果物を得るには、オンラインのほうがいいのか、オフラインのほうがいいのかについて決めていきます。以前はオフラインのほうが主流だったと思いますが、最近ではオンラインで実施することも増えてきているのではないでしょうか。一般的には、議論をする場合は対面で、情報共有の場合はオンラインでと言われることもあると思いますが、私は、参加者や目的・成果物を考慮してその都度判断していくのがいいと考えています。議論する場合でも、「オンラインのほうが話しやすい」という場合もありますし、情報共有の場合でも、「対面のほうが集中できる」というような声を聞くこともあります。
ここまでで、会議の目的、成果物、参加者、時間、手段が明確になりました。後は必要であれば事前資料を添付して会議を招集するだけになります。しかし、ここで一度立ち止まって考える必要があります。それは、「本当にこの会議を実施する必要があるのか」ということについて考えるということです。
例えば、「提案内容をより良くするために、関係者からフィードバックをもらう」という目的を達成し、求める成果物をその参加者から得るために、本当にその時間を使って会議自体を行うことが必要なのかについて明確にするということです。会議を実施するということは、少なくとも参加者(自分も含めて)のその時間を拘束するということになります。自分や参加者のその時間を使う必要が本当にあるのかを考えます。メールやチャット等を活用して、期限までにフィードバックを回答してもらうことで、当初の会議の目的や成果物と同等のものが得られるのであれば、会議を開催しないということも考えられます。代替手段を考慮しても会議を開催したほうが良いという結論になれば、会議招集に目的や成果物、参加者、時間、手段、必要があれば事前資料をつけて参加者に送ります。
会議中のポイント
会議中のポイントは、会議の目的を達成し終了時に求める成果物を得ることに集中します。参加者も会議招集に目的や成果物が書かれているので、把握し必要な準備をして会議に参加していると思います。しかし、参加者全員の意識を統一するためにも、会議の冒頭でその会議の目的や成果物を明確にします。
その後は、会議の目的を達成するために進行します。「提案内容をより良くするために、関係者からフィードバックをもらう」という目的であれば、参加者が提案内容を理解しているか確認したうえで、一人一人にフィードバックをしてもらいます。そのフィードバックの内容や意図を明確に理解するために明確化のための質問をしたり、自分の理解があっているかの確認をしたりしていきます。
その方法については、参加者を考慮します。最初に発言することを好む人もいるでしょうし、自分からは積極的に発言をしない人もいるでしょう。発言が偏らないようにするために、まずは全員に紙に書き出してもらい、それを共有するなど、参加しやすい工夫を取り入れることも効果的です。または、時期をみてあまり発言されない人にも意見を求めてみるということもできるでしょう。
会議を終了する時には、再度その会議の目的を振り返り、目的が達成されたことと求める成果物が得られたことを確認します。そして、次のアクションがある場合には、誰が何をいつまでに行うのかについても明確にします。
会議終了後のポイント
会議が終了した後には、その会議の目的とそれが達成されたこと、得られた成果物、次のアクションがある場合には、誰が何をいつまでに行うのかについて記載したものを参加者に共有します。必要があれば、会議で使用した資料も共有します。最近では、テクノロジーの進歩によって、議事録も含めてより効率化できるところも増えてきているでしょう。
そして、その会議で達成したことを次につなげていきます。例えば、会議の目的が「提案内容をより良くするために、関係者からフィードバックをもらう」ということだった場合は、会議で得たフィードバックをいかして提案内容を改善し、合意につなげていきます。
まとめ
今回は、会議のポイントについて書いてみました。具体的には、会議の前、会議中、会議終了後のそれぞれのポイントについて書きました。
最後までお読みいただきありがとうございます。今回の記事が、少しでも多くの人々の参考になれば幸いです。なお、この記事は私の個人的見解であり、所属組織とは関係ありません。
皆さんは、会議をどのように行っていますか?
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