課題解決とスキル:リーダーのためのチームマネジメントの手法とフレームワーク

L.ビジネススキル

このサイトは、ビジネスの成功に貢献したいと思っているHRのプロフェッショナルと組織マネジメントをより効果的に行いたいと思っているリーダーに対して、私の経験を共有することでお役に立つことを目指しています。

今回は、チームマネジメントについて書いてみたいと思います。ビジネスリーダーの多くが、チームマネジメントに関して様々な課題に直面しています。例えば、以下のようなことが一般的によく言われています。

  1. チームメンバーが仕事の方向性をつかみづらく、自律的な行動につながりにくい状態になってしまう。
  2. 期待していた成果が得られず、どこに問題があるのかが分からない。
  3. 一人ひとりのスキルや特性に応じた適切なサポートができていない。
  4. 継続的なフィードバックが難しく、気づいた時には問題が大きくなっている。
  5. 若手メンバーの成長を支援するための適切な指導方法を模索している。

意外に思われるかもしれませんが、これらの課題は私が趣味で取り組んでいる野菜作りと多くの共通点があります。野菜作りも、適切な準備、計画、継続的なケアが求められます。思い描いた成果を得るためには、試行錯誤を繰り返しながら工夫を凝らす必要があります。本記事では、野菜作りの経験から、チームマネジメントに役立つ具体的なヒントをご紹介します。

 

「なぜ」を明確にすることが大切

野菜作りには時間と労力がかかります。土を耕し、種をまき、水をやり、害虫対策を施しながら、数カ月後の収穫を目指すプロセスは決して楽なものではありません。そのため、「なぜこの野菜を育てるのか」を明確にすることが重要です。ただ「おいしい野菜を作る」だけでなく、「家族と安心して食べられるものを育てたい」「市場では手に入りにくい珍しい品種を試したい」など、より具体的な目標があると、作業に対するモチベーションが高まります。

チームマネジメントにおいても同様に、「なぜこのビジネスを行うのか」を明確にし、チーム全員が共感できるビジョンを持つことが大切です。単に売上目標を掲げるのではなく、「この商品やサービスを通じてどのような価値を生み出したいのか」「社会や顧客にどのような影響を与えたいのか」を明確にし、メンバーがワクワクできる目的を設定することが、チームの主体性を引き出す鍵となります。

 

期待するアウトプットを明確にする

野菜作りでは、どの畝(うね)に何を育てるのかを明確にすることが重要です。畝とは、排水や通気を良くするために土を盛り上げた部分のことで、作物ごとに畝を作る必要があります。また、同じ場所で同じ作物を育て続けると土の養分バランスが崩れ、病害虫の被害を受けやすくなる「連作障害」が起こるため、過去の作付け履歴も考慮しながら計画を立てます。

ビジネスにおいても、期待する成果を明確に設定し、それぞれのメンバーの経験や能力を考慮することが重要です。単に「売上を上げる」「業務を効率化する」といった漠然とした目標ではなく、「今期は前年比〇%成長を目指す」「このプロジェクトでは顧客満足度を〇点以上にする」といった具体的なアウトプットを設定することで、メンバーの動きがより明確になります。

 

基本に基づきつつ個別のやり方を考慮する

野菜作りには以下のような基本的なプロセスがあります。

  • 土を耕す
  • 肥料を入れて混ぜる
  • 畝を作る
  • 種をまく
  • 水を与える

しかし、育てる野菜によって最適な方法は異なります。作物によって肥料の種類が異なります。肥料の量も異なり、更に多すぎても少なすぎても問題が生じてしまいます。与える水の量も異なります。トマトは水を控えめに育てることで甘みが増し、キュウリはたっぷりの水を与えたほうが良いなど、個別の対応が求められます。

チームマネジメントでも、基本的な方針やフレームワークを理解し、標準的なプロセスを適用することは重要です。一方で、メンバーの特性や成長段階に応じた柔軟な対応も求められます。ただし、対応の仕方に偏りが生じると、不公平な印象を与えてしまう可能性があるため、公正な基準を持つことが大切です。例えば、パフォーマンスの評価や成長機会の提供は、主観的な判断ではなく、明確な基準に基づいて行うことで、メンバーが納得しやすくなります。

 

継続的に状況に応じた対応・コミュニケーションをする

野菜は、土づくりを行って種をまき、水をやるだけで勝手に育つわけではありません。定期的に葉の色を見て栄養不足を判断したり、害虫の有無を確認したり、雑草を抜いたりと、定期的なケアが必要です。特に害虫は葉の裏に隠れていることが多いため、一枚一枚丁寧に確認する必要があります。

チームマネジメントにおいても、定期的な状況確認やフィードバックが不可欠です。メンバーがどのような状態にあるのかを把握し、必要に応じた対応を行うことで、問題が大きくなる前に対処できます。また、個々のメンバーだけでなく、チーム全体への影響も考慮しながらバランスを取ることが大切です。

 

メンターから必要な能力を学ぶ

私自身、野菜作りを始めた頃は何も分からず、書籍やインターネットの情報を参考にしました。しかし、それ以上に役立ったのは、経験者から直接教わることでした。例えば、固い土にシャベルを入れるコツや、適切な鍬の使い方など、実際にやって見せてもらうことで理解が深まりました。また、実際に自分が行っているところを見てもらいアドバイスをもらうことで、自分では気づいていないことにも気づけました。例えば、無駄に力が入っているところに気付けたり、道具の力をより効果的に活用する方法に気付けたりしました。

メンターに教えていただくことで、自分一人で行うよりも格段に速く上達することができました。

ビジネスにおいても、経験豊富なメンターから学ぶことは非常に有効です。適切なアドバイスを得ることで、独力で試行錯誤するよりも早く成長し、成果を出しやすくなります。

 

まとめ

今回は、私の野菜作りの経験から、ビジネスリーダーがより効果的なチームマネジメントを行うヒントについて書いてみました。野菜作りとチームマネジメント、一見異なるように思えますが、共通する本質的な学びが多くあります。具体的には、以下になります。

  • 「なぜ」を明確にし、ワクワクする目標を設定する
  • 期待するアウトプットを具体的に定める
  • 基本を押さえつつ、個別性を考慮する
  • 定期的な確認と対応を怠らない
  • メンターから学び、成長を加速させる

最後までお読みいただきありがとうございます。今回の記事が、少しでも多くの人々の参考になれば幸いです。なお、この記事は私の個人的見解であり、所属組織とは関係ありません。

皆さんは、どのようにチームマネジメントを行っていますか?

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